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2025年11月 2日 (日)

一般開放 残り2日 昨夜の雨から

10月31日の夜は強めの雨が降っていましたが、朝には止んでくれました。
バラたちがどうなっているか気になりましたが、朝からボランティアの皆さんが花がら切りや落ち葉の清掃をしてくださっていて、苑内はすっかり整っていました。

今日は雲がかかっているものの、朝からたくさんのお客様が訪れてくださいました。
現在の開花状況は七分咲きです。

 

ロイヤルコーナーのバラたち

ばら苑を象徴する花の女神フローラ像は、向ケ丘遊園時代の1997年に朝日新聞社より寄贈されたものです。
ロイヤルコーナーが現在のように整備されたのは1992年。この一角には、王族や皇室に捧げられたバラたちが植えられています。

ピンク色のバラが咲いており、背景には白い石像が立っている。バラは手前でくっきりと写っていて、奥の像はぼんやりと見える

クイーン・エリザベス
Queen Elizabeth Gr
1954年 Lammerts, Dr. Walter USA

1979年にバラの殿堂入りを果たした堂々たる品種です。気品のあるピンクの花が、フローラ像とよく似合っています。

朱色がかったオレンジのバラが2輪咲いており、中心に黄色い蕊が見える。葉はつややかで、背景は緑に包まれている

プリンセス・ミチコ
Princess Michiko F
1966年 Dickson, Patrick イギリス

秋になると朱色が落ち着き、より深みのある表情に。気品とやさしさが同居する一輪です。

白と淡いピンクが混ざったバラが咲いており、背景には緑の葉と他のバラがぼんやりと見える

ダイアナ、プリンセス・オブ・ウェールズ
Diana, Princess of Wales HT
1998年 J&P(Zary) アメリカ

現在は「エレガントレディ」という名前で知られるバラ。外側にほんのりピンクが差し、ダイアナ妃の優雅さを思わせるお花です。

赤いバラの蕾が咲いており、背景には同じ色のバラがぼんやりと見える

プリンセス・ミカサ
Princess Mikasa HT
1983年 寺西 菊雄 日本

三笠宮妃百合子殿下に捧げられたバラ。妃殿下が向ケ丘遊園にお越しになり、命名してくださったという特別なエピソードを持つ品種です。

淡いピンク色のバラが2輪咲いています。花はふっくらと開いていて優しい光に包まれています

グレース・ド・モナコ
Grace de Monaco HT
1956年 Meilland, F. フランス

モナコの女王となった女優グレース・ケリー氏に捧げられたバラ。作出者は「ピース」を生み出したフランシス・メイアン氏です。

花弁は白、花弁の淵だけにほんのりとピンク色が入っているバラが2輪、くっ付くように咲いている

プリンセス・ド・モナコ
Princess de Monaco HT
1982年 Meilland, Marie-Louise(Louisette) フランス

こちらも同じくモナコの女王、グレース・ケリーさんに捧げられたバラです。
これからもう少し花弁が開いてくれる予感。外側にピンクが入る優雅な品種で、作出者はフランシス・メイアン氏の奥様、マリールイーズ氏です。

外側に赤い色が乗る華やかな花弁の花、まだ完全には開いていない状態です

ジュビレ・デュ・プリンス・ド・モナコ
Jubilé du Prince de Monaco F
2000年 Meilland, A. フランス

モナコ公レーニエ3世に捧げられたバラです。先にご紹介した通り、レーニエ3世はカンヌ映画祭で女優グレース・ケリー氏と出会いご成婚されました。
作出者はフランシス・アラン氏は、フランシス氏とマリールイーズ氏の息子にあたります。モナコは国旗が赤と白となっており、メイアン一族が人物に合わせて作出したそれぞれのバラを見ることができます。

 

ばら苑を楽しむお客様たち

●ロイヤルな皆様

白い柱のそばに、18世紀ヨーロッパ風の衣装をまとった3人の人物が並んで立っている。左は羽飾り付きの帽子と白いかつらをかぶった男性風の装い、中央はピンクのドレスに扇子を持った人物、右は赤と黒のドレスに紫のリボン付き帽子をかぶった人物。背景には木々と庭園が広がっている

先日、手作りのドレスをご紹介くださった方が、お友達と一緒にご来苑くださいました。右手の赤いドレスの“のみさん”は、向ケ丘遊園地時代から様々な衣装でばら苑を訪れ、撮影をして楽しんでいたそうです。3人が並ぶと、まるでヨーロッパの宮廷庭園に迷い込んだかのような華やかさ。ばら苑の風景が一層ロマンチックに彩られました。

 

●ご家族との思い出

白黒写真。和装の大人が噴水の縁に座り、洋装の子ども2人が水をのぞき込んでいる。背景には多くの人が集まっており、噴水の水が勢いよく吹き上がっている

先日、お母さまと二人で散策されていたお客様にお声がけしたところ、子どものころ、お母さま、おばあさま、妹さんと4人で向ケ丘遊園地に訪れていたという思い出を語ってくださいました。こちらはその当時の貴重なお写真です。噴水のきらめきとともに、家族の笑顔が浮かんでくるような一枚です。

白黒写真。花壇のそばに立つ小さな女の子が写っており、右手には細長い噴水が見える。背景には多くの人々が歩いている様子が映っている

1964年頃の一枚とのことで、今はベッド仕立てのバラが植えられている場所に、かつては「カナール」と呼ばれる水の流れと噴水がありました。少女の笑顔とともに、当時のばら苑の風景が優しくよみがえります。

白黒写真。2人の子どもが石の階段の前に立っている。左の子はワンピース姿で、右の子はチェック柄のオーバーオールを着ている。右端には大人の一部が写っている

ローズガーデンハウス横の石の階段の前で撮られた一枚。ワンピース、おそろいの靴なども本当に可愛らしいですね。

ご家族との楽しい思い出もあり、現在はご自宅付近でバラ栽培のボランティアもされているそうです。貴重な写真をご提供くださり、本当にありがとうございます。

 

●バラ好きになってくれるかな?

屋外の庭園で、大きな白い水鉢の前に立つ幼い子どもと、そばにしゃがむ大人が写っている。水鉢には赤やピンク、黄色の花が浮かんでおり、背景には緑と花が広がっている

雨で花首が折れてしまったバラや、まだ綺麗な花びらを拾って水鉢に浮かべて飾っています。よちよち歩きの小さなお子さんでも、水鉢ならバラを間近に楽しめますね。カナールや噴水はなくなってしまいましたが、水面に揺れる花々が心を和ませてくれるひとときでした。

時を超えて咲き続けるバラたちと、そこに集う人々の思い出。 ばら苑は、ただ花を愛でる場所ではなく、人生の一場面をそっと彩ってくれる特別な場所なのだと、改めて感じさせられました。

懐かしい写真とともに語られる記憶、そして今この瞬間を楽しむ笑顔。 それらすべてが、ばら苑の風景をより豊かに、温かくしてくれています。

 

残りわずかとなった秋の一般開放。 どうぞ、バラとともに過ごすひとときを、心ゆくまでお楽しみください。

 

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