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2025年5月11日 (日)

春の一般開放4日目 今日は母の日

一般開放が始まって4日目、開花状況はすでに“見頃”です。
昨日は足元の悪い中、来てくださったお客様もいて、ありがとうございました。

今日は母の日ですね。
母にちなんだバラや交配によく使われたバラなどをご紹介したいと思います。

 

まずは苑内にある母子像です。

母が子供を抱いて遊ぶ白い石像と咲き誇る黄色、ピンク、赤色のバラたち

製作は多摩美術大学教授 早川巍一郎 氏によるものです。
ここには平咲きのバラが多く植わっています。
昨日はこの植え込みで倒れてしまった株の処置を職員さんがしていました。

 

植込みの中で倒れたバラの枝を立てて、紐で結ぶ職員2人

この後も雨風の影響が少ないといいですね。

 

続いては名前に「マザー」がつくバラです。

白い囲いの内側の植え込みに植わっている背の低いコンパクトなバラ
ピンクの平咲きの小さな花が数輪だけ咲いています

クイーン・マザー
F
1991年  Kordes ドイツ

2022年9月8日に亡くなったイギリスのエリザベス女王の実母・エリザベス・ボーズ=ライアン(1900年8月4日 - 2002年3月30日)に捧げられたバラです。
「女王のお母さん」 として、長くイギリス国民に慕われました。

まだ数輪しか咲いていないので、これから楽しめると思います。

向かい側の女神フローラ像の周りには、娘である「クイーン・エリザベス」が植わっています。

 

こちはら作出者が自身の母親に捧げたバラです。

淡い黄色、淵がピンクの巨大輪、ピース。株も大きく立派です

ピース
HT
1945年  Meilland,F.  フランス

ピースという名前で世に出る前に、作出者フランシス メイアンが「マダム・アントワーヌ・メイアン」と名付け、母親に捧げたバラでもあります。また後のバラの交配に多く使われ、ピースの直系だけでも約280品種あると言われピースファミリーと呼ばれます。

「スーパー・スター」「パフューム・ディライト」の種子親
「プリンセス・ド・モナコ」「ガーデン・パーティ」の花粉親になっています。

 

「マザーローズ」として活躍したバラ

乳白色の美しい花色、シックな緑の葉、花弁の先がとがった形、中央の芯が高くなっているのが特徴です

オフェリア
HT
1912年  Paul,W. イギリス

HT(ハイブリッドティー)品種の代表的な花形「高芯剣弁」の形を確立したされているモダンローズを代表な品種です。
たくさんの名花の交配親「マザーローズ」として知られています。
「デンティ・ベス」「ドレスデン」「ペネロープ」の種子親になっています。

 

中輪の赤黒い花色、平咲き、波打った花びらが特徴のバラです

シャトー・ド・クロ・ブージョ
HT
1908年  Pernet-Ducher  フランス

黒バラの祖として多くの子孫を残しました。
シャトーはお城、クロ・ブージョはワインの生産地として有名な地名です。

作出者のペルネ デュセが、この地域のワインを好んで名前が付いたとの説があります。
「スパニッシュ・ビューティー」の花粉親でもあります。

蕾、開きかけ、満開と咲き具合の異なる黄色いバラの画像です

ゴールデン・ラプチャー
HT
1933年  Kordes ドイツ

初期の黄色のバラとして有名で、切り花としても交配親としても活躍しました。
「スペックス・イエロー」の種子親、「ピノキオ」の花粉親となっています。

 

かけ合わせを辿っていくのも興味深いですね。

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