ノイバラの血統
今日は5月らしい気温となり、ばらも一息といった感じ。
ばら苑は見頃を迎えています。
早咲きの品種は散り始めましたが、遅咲きの品種はどんどん蕾を膨らませています。
多摩丘陵の一角に生田緑地ばら苑はあります。
里山の趣を残したばら苑の周りには、自生のノイバラがたわわに咲いています。
ノイバラの仲間は日本国内だけでも10種類あります。
どれもよく似ていて見分けるのが難しいですが、ノイバラを見分けるいい方法があります。
雄しべの側面が、無毛こと。
もうひとつは、葉の基部にある托葉(たくよう)という部分が、櫛のように深く切れ込んでいる事です。
この事を頭に入れて、葉を観察すると、「このばらは、のいばらの血を引くかも知れない」とピンときます。
つるサマースノー
Summer Snow Climbing
1936年 Couteau フランス
*Couteau (クト・クトー)は育種家 フランス人
アメリカでのパテントは、J&P社。図鑑などでは、作出国が、アメリカとなっている場合が多い。
さて、血統を調べてみましょう。
交配親は、Tausendschon seedling(実生)
Tausendschon(タウゼントシェーン) は
Daniel Lacombe×Weisser Herumstreicher
うーん。
Daniel Lacombeは、
R.Multiflora×General Lacqueminot きたー。
R.Multifloraはノイバラの学名です。
ひいおばあ様がノイバラです。
タウゼントシェーンもDaniel Lacombe 中心部分が白いピンクのばら。
枝変わりでピンクの花が出るのも納得です。(写真 上 右)
ティーランブラー
葉の托葉は、ノイバラと同じなのですが、交配親のクリムゾンランブラーは、「謎のソウカライバラ」と言われ、正体は不明のままのようです。
クリムゾンランブラーは、ノイバラの突然変異・他のばらとの交雑など諸説あるようです。
時には違った目線でばらをお楽しみください。
ティー ランブラー
Tea Rambler Hybrid Multiflora
1903年 George Paul, Jr.イギリス
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